【難易度 易】

ファイナル編第3回のご受講お疲れさまでした。今回は、持分会社の学習について述べたいと思います(ファイナル編第3回の出題との関連性はございません)。

持分会社は、1年目・2年目の受講生の方から「点を取れた試しががない」とか「株式会社以上に呪文を読んでいるようだ」といった類の悩み相談を頻繁に受ける分野です。

このような悩みは、結局「持分会社に対して学習時間を割けていないが故の知識・理解の不定着」に起因する訳ですが、本試験の問題を見てみると、問題そのものの難易度としては易~標準のものが多い気がしますし、午前の部と午後の部で1問ずつ出題される可能性もある分野ですから、捨てるのは得策とはいえません。

以下、持分会社について苦手意識を持っている受験生がどのように学習を進めるべきかについてのアドバイスです。

ステップ①「株式会社についての知識・理解のレベルを一定レベルまで引き上げる」

株式会社が出題の中心を成すからというだけでなく、持分会社を理解するためには「株式会社との比較の視点」をもつことが効率的だからです。「一定のレベル」とは、過去問演習などで、株式会社の問題の6割ぐらいを自信をもって正解できるレベルと考えていただければと思います。

ステップ②「株式会社と持分会社の根本的な違いを再度理解する」

各テキストの最初の単元で述べられているような、「有限責任VS無限責任」や「所有と経営の分離」VS「所有と経営の一致」について改めてイメージを持ち直しましょう。

ステップ③「持分会社の定款記載事項と登記事項を『完璧に』記憶する」

ここの意識が低い受験生が多い気がします。持分会社の定款記載事項(会社法576条)と登記事項(会社法912条~914条)を完璧に記憶してください。添付書面などとリンクするところですから、ここがしっかり固まっていれば添付書面などにつき理解しやすくなり、また、記憶も定着しやすくなります。

ステップ④「各単元につきテキスト・条文を読み込む」

優先すべき単元としては、会社法の条文に即していうと、「設立(会社法575条~)」「社員(会社法580条~)」「管理(会社法590条~)」「社員の加入及び退社(会社法604条~)」となります。インプットする際に持つべき視点は2つ!「株式会社との比較の視点」と「持分会社内部(合名・合資・合同)における比較の視点」です。この視点を持ちながら、条文知識と条文知識を繋げていってください。はじめは「点」だったものが、地道に反復していれば、やがて「点と線」になってきます。

以上です。頑張ってください。

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