今回はヤマを張ることの是非について個人的な意見を述べたいと思います。

ある年の受験において「ヤマを張ったこと」又は「ヤマを張らなかったこと」がプラスに働いたのかマイナスに働いたのかについては全て結果論にすぎませんので事後的な考察はあまり意味の無いことだと思います。そもそも1年経てば受験生としての能力も変わってくるでしょうから、ヤマ張りに限らず、前年度と全く同じ戦略で受験に臨むべきでもないでしょう。ここでは「合格可能性を少しでも高めるために」ヤマを張るべきかについて私見を述べたいと思います。

私は、原則としては(理想論としては)、ヤマを張るべきではないと考えております。理由は簡単。受験生や予備校が本試験問題を作るわけではないからです。また、ヤマを張ること自体に労力がかかるからです(ヤマ張り系の講座をとるなら労力はかかりません。)。やはり受験生としては、テキストに出てくるような単元については「何が出題されようが標準的な問題については対応できる」状態を目指して日々学習を積むべきでしょう。

しかしながら、それは理想論であって現実問題として受験生のほとんどは「学習時間が足りない」ことに悩んでます。ですので、「直前期において」「部分的に」ヤマを張ることには賛成ですし、時間の足りない受験生にとっては合格可能性を高めることにも繋がり得るのではないかと考えます。

「部分的に」ヤマを張るということの具体的な意味ですが、①出題頻度の高い単元については仮に前年度に出題されていても学習対象から除外しないことを前提に、②「主要4科目のマイナー単元」と「マイナー科目の各単元」については前年度に出題されているなら直前期の学習対象から除外する、という意味です。

例えば、憲法であれば、前年度に「立法権」が出題されたのであれば直前期の統治分野の学習については「行政権」「司法権」「地方自治など」に絞る、といった感じです。

上記②の「絞り」行為は、理想的には3月末までに(若しくは4月末までに)過去問集を参考にやっておくべきことなのかもしれませんが・・・。

以上です。参考になれば幸いです。

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