ファイナル編第2回のご受講、お疲れさまでした。直前期である4月に入り、緊張感が出てきた受験生の方も多いのではないでしょうか。答練や模試を毎週のように受ける受験生の数も増えてくる時期です。今回は模試を受ける際のちょっとしたアドバイスをしたいと思います。
受験界には、「模試は本番のように、本番は模試のように」という格言のようなものがありますが、吉澤もこの格言には大賛成です。しかし、この格言を忠実に実行できている受験生の数は案外少ないように思います。「模試は本番のように」は、時間配分・解く順番などを本番で予定しているとおりにやってみる事だけを意味するのではないと思います。
以下、「模試は本番のように」に関して、いくつか具体的な案を述べますので、「これは!」というのがございましたら取り入れてみてください(個人差の大きい領域でしょうから「絶対にやるべし」といった類のものでもありません。)また、以下①~③は合格レベル若しくはそれに近いレベルに達している方を対象としておりますのでご承知おきください。
①「本番当日のタイムテーブルの作成と模試における実行」
7月の第1日曜日の「緻密な」タイムテーブルを作成し(起床時間、試験会場到着時間、何時に何をどれくらい食べるか飲むか、休憩時間90分のうちどのあたりでトイレに行くか(並ぶか)など・・かなり緻密なものを作成)、そのタイムテーブルどおりに模試受講日を過ごす。→栄養ドリンクなどを摂取する場合も「本番当日にいきなり高価なものを」は危険な気がします。予め模試の段階で銘柄・摂取時間を含めて「予行演習」をしておくべきでしょう。→この①は吉澤が受験生時代にやっていたことですが、個人的には「本番の精神的安定」につながった気がします。
②「あえて睡眠不足状態(又は寝てない状態)で受けてみる」
本番前日に眠れないというご相談をたまに受けます。吉澤もどちらかというとそのタイプでしたので、不安な気持ちはよく分かります。医学的には1日眠らなかったぐらいで人間のパフォーマンスはさほど変わらないようではありますし、眠れなくとも「何も考えずにボーっとしていれば」脳の疲労はとれるようです。ですので、あまり気にしないで良いと思いますが、どうしても対策をしておきたいというのであれば、あえて睡眠不足状態(又は寝てない状態)で模試を受けてみるのも一手かもしれません。そもそも頑張ってきた受験生ほど体調万全で本番を迎えることが困難ですので、あえて体調がイマイチな状態で模試を受けておこうということです。→この②も吉澤が受験生時代に一度だけやってみたことですが、模試の結果は特に悪くなかったので(良くもなかったですが。)、「本番前日寝れなくても何とかなるわ」と自信が持てました。ただ、この②をきっかけに本当に体調を崩してしまっては本末転倒ですので、導入にはお気をつけください。6月の模試ではなく、5月の模試の方が良いかもしれませんね。
③「わざと午後の部における不測の事態を生じさせる」
本番においては、往々にして不測の事態が生じます。受験生の多くが、「予定通りに事が進むことを前提とした戦略(時間配分など)」は立てます。が、「予定通りに事が進まないことを前提とした戦略」をしっかりと(色々なパターンを想定して)立てることができている受験生は案外少ない気がします。本番における不測の事態の典型例が、「午後の部における時間不足」でしょう。模試では計画通りに択一60分→記述式1問目60分→記述式2問目60分でやれていたのに、本番では慎重になってしまって記述式2問目に突入できたのが15:25!みたいな感じです。まず前提として、このような状態に陥っても決してあきらめてはいけません。16:00まで食らいつくことが肝要です。記述式に関してはあくまで2問トータル70点の勝負なのですから、記述式の2問目についてそこそこの対応ができれば合格できるかもしれません。で、本題ですが、いきなり本番で上記のような状態に陥ってしまうと頭が真っ白になってしまい、取れたはずの点数を落としかねません。そこで模試の段階でワザと自らを時間不足状態に陥れ、「時間不足の予行演習」をしておくなんてのはいかがでしょう。例えば、仮に記述式1問目を15:00に書き終えたとしても15:25まで記述式2問目に着手しないといった具合です。残り35分でどこまでやれるのか、その場合の解き方はいつもと同じでいいのかなど、新たな発見につながることもあるでしょう。それを日々の直前期学習に取り入れるとなお一層効果的だと思います。
以上です。あと約3ヵ月!頑張ってください。
相続・遺言・遺産承継は、杉並区阿佐ヶ谷の司法書士「司法書士リーガル・トラスト吉澤厚事務所」まで