合格した後、使うかどうかはさておき、個人的には司法書士試験11科目の中で、刑法は「勉強していて1番面白い科目」です。同じご意見の方も多そうな気がしますが、司法書士試験においては、3問しか出題されないマイナー科目ですから、あまり時間をかけてはいけません。以下、刑法の学習における意識の持ち方について述べます。

①「判例の事案と結論を押さえることに集中する」

刑法は、違法性の本質に関する「行為無価値論」と「結果無価値論」の対立を皮切りに学説上の対立(刑法学者間の対立)が激しい科目です。ただ、司法書士試験で問われているのは判例の事案と結論ですから、学説上の対立に踏み込む必要はないです。

②「どのレベル?・どの要件?を意識する」

判例上問題となった事例が、構成要件該当性レベル・違法性レベル・責任レベルのうちどのレベルの話なのかをはっきりさせた上で、さらに、どの要件の充足・非充足が問題となった事例なのかを意識していくと、頭の中で情報が整理されやすくなります。テキストの目次立てを重視するとよいでしょう。

③「客観面と主観面を分けて考えると分かりやすい」

客観面(客観的に生じた事実)と主観面(行為者の認識)を分けて考えるとすっきりすることが多いです。

以上です。頑張ってください。

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